<クーリングオフ・中途解約・消費者トラブル>
 「 Q&Aと事例 」

                        行政書士桐山事務所
<消費者を守る法律>
Q1 特定商取引法とは?

A:  *特定商取引法(旧訪問販売法)では、主に次のことを規制しています。
     ・書面交付義務
     ・クーリングオフ
     ・広告規制
     ・勧誘行為規制(重要事項の不告知、不実告知の禁止、威迫・困惑行為の禁止、断定的判断の提供
      の禁止、断る者への迷惑勧誘の禁止など)

    *取引形態によっては、対象商品が政令で指定された商品(物品、役務、権利)に限定されています。

    *取引形態は、次の6種類を規制対象としています。
     ・訪問販売
     ・通信販売(クーリングオフは適用されません。)
     ・電話勧誘販売
     ・連鎖販売取引(マルチ商法)
     ・特定継続的役務提供
     ・業務提供誘引販売取引(内職商法、モニター商法)

    *詳しくは、こちらをどうぞ
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Q2 消費者契約法とは?
A:  *消費者契約法は労働契約を除く、全ての消費者契約に適用されますが、個人が対象であり、個人事業
     主でも営業、事業としての契約には適用されません。

    *特定商取引法ではクーリングオフできる商品などが限定されていますが、消費者契約法では全ての消
     費者契約に適用されます。

    *クーリングオフ期間経過後であっても、業者に違反行為があれば取消ができます。(期間あり)
     ・不実の告知
     ・断定的判断の提供
     ・不利益事実の不告知
     ・不退去
     ・退去妨害(監禁)
  
    *不当な内容の契約条項は無効となります。(例えば消費者の利益を一方的に害する契約条項)

    *詳しくは、こちらをどうぞ
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Q3 割賦販売法とは?  
A:  割賦販売法では、2ヶ月以上の期間にわたって、かつ3回以上に分割して支払うクレジット取引を規制して
    います。また、指定商品、権利、役務が定められています。
 
    主な規制内容は、次のとおりです。
     ・書面の交付義務
     ・支払停止の抗弁権(販売業者との間にトラブルが生じたときに、支払を停止できる権利)

    *詳しくは、こちらをどうぞ
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<販売方法>
Q4 アポイントメント・セールスとは?
    電話やDMで「抽選で選ばれた」「景品が当たった」などと呼び出し、商品の購入を勧誘する販売方法で
    す。喫茶店やレストランなど営業店舗以外の場所での契約の場合は、訪問販売にあたります。

    また、商品の購入意思がなく、営業所や店舗に行ってから不意打ち的に勧誘された場合も訪問販売と
    みなされます。
    事業者が販売意図を隠して呼び出す場合や、他の人よりも著しく有利な条件で販売するといって呼び出
    す場合などがあります。
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Q5 キャッチセールスとは?
    路上で声をかけ、その場で、あるいは喫茶店や店舗などにつれて行き商品やサービスの購入契約をさ
    せる販売方法です。

    喫茶店などはもちろんですが、店舗で契約した場合でも不意に勧誘されているわけですから、特定商取
    引法の訪問販売の規定が適用されます。
    呼び止めた際に商品名を隠したかどうかは、問いません。
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Q6 かたり商法とは?
    身分を偽り、官公庁や公共性の高い企業の者であるかのように装って、商品を売りつける販売方法で
    す。
    具体例としては、消防署→消火器、郵便局→表札、保健所→避妊具、水道局→浄水器、電話会社→
    電話機などです。
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Q7 点検商法とは?
    自宅訪問をしてきて、無料サービスや点検サービスを口実に入り込み、事実に反する危険性を告げて、
    結局は商品を売りつける販売方法です。 「危険です商法」ともいわれます。

    具体例としては、布団・じゅうたんの無料クリーニング、シロアリ駆除、屋根瓦・外壁工事、鍋などの訪問
    販売があります。
    これらは訪問販売ですからクーリングオフの適用がありますし、話法、勧誘方法によっては消費者契約
    法による取消し、民法による無効の主張などができます。
                                                          Q&A目次に戻る
Q8 ネガティブ・オプションとは?
    申し込みもしていないのに業者が一方的に商品を送りつけてきて、代金の請求をしてくるという商法で、
    「押しつけ商法」とも呼ばれます。

    この場合、業者からの商品の送付は「申込み」にあたりますが、契約は「申込み」と「承諾」の意思表示
    が合致しなければ成立しません。ですから消費者が「承諾」の意思表示をしない限り、契約は成立せず
    代金の支払義務は生じません。
    「購入意思がないという連絡がない場合は購入したとみなします。」とか「返送しないと購入したとみなし
    ます。」などと書かれていたとしても、同様です。

    商品の所有権は業者にあり、勝手に処分はできませんが商品が送付された日から、14日間または業者
    に引取りを請求した場合は、その請求日から7日間の、いづれか経過した後は業者はその商品の返還
    請求権を失います。
                                                          Q&A目次に戻る
Q9 催眠(SF)商法とは?
    商品の販売という目的を隠して、いろいろな景品を配って会場に人を集め、巧みに雰囲気を盛り上げ、
    一種の興奮状態を作り出し、高額商品を売りつけるという販売方法です。

    催眠商法の販売会場は多くの場合、営業所にはあたらず、特定商取引法の適用を受けます。
    したがって、クーリングオフの適用や、契約に至る過程で消費者に誤認や困惑を生じさせる行為があった
    ときは、消費者契約法による取消しができます。
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Q10 無料体験商法とは?
     健康器具などの無料体験、無料サービスで人を引きつけて、高額な商品を売り込むものです。
     消費者は予め有償で契約する意思をもたずに出向くこともあり、勧誘の仕方によっては消費者契約法
     による取消しが考えられます。
                                                          Q&A目次に戻る
Q11 モニター商法とは?
     モニターになって何らかの業務を行えば、一定の収入が得られることを条件に商品などの販売を行う
     ものです。
     途中でモニター料が支払われなくなったり、業者が倒産してクレジットの返済だけが残ってしまうという
     ケースが多いようです。
                                                          Q&A目次に戻る
Q12 内職商法とは?
     内職をすることで一定の収入が得られるからと勧誘して、商品の販売や登録費や教材費用を支払わせ
     たりするものですが、仕事がないか、あっても収入が支払われないとか、実際は商品を販売する手口と
     して内職が利用されているケースが多いようです。
     宛名書き、チラシ配り、データ入力、ホームページ作成、医療事務、校正などがあります。
                                                          Q&A目次に戻る
Q13 現物まがい商法(ペーパー商法、オーナー商法)とは?
     金銭を支払って、和牛などの商品を買い、これを業者に預けて運用を依頼するというものですが、事業
     者が顧客の資金で商品を購入せず、他に流用したり、費消してしまうという事件がありました。
     豊田商事の金地金とか和牛などが有名ですが、対象となる商品はさまざまです。
     
     現在では、「特定商品等の預託等取引契約に関する法律」により特定商品として、宝石貴金属類とこれ
     を用いた装飾品類、切花以外の観賞用植物、家畜・家禽類、ゴルフ会員権などのスポーツ関係の会員
     権、語学教授のための施設利用権が指定されています。
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Q14 資格商法(さむらい商法)とは?
     電話やDMで、ありもしない資格の教材を売りつけたり、実際にある国家資格でも講座を受講すれば無
     試験で資格がとれると偽ったりして、高額の教材を売りつけるものです。
                                                          Q&A目次に戻る
Q15 実験商法とは?
     点検商法の一種ですが、例えば、水道水の検査の際に薬を使って実験をして、実験結果について誤解
     させ、浄水器を売りつけるというものです。
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Q16 マルチ商法(連鎖販売取引)とは?
     販売組織の加盟者が他の者を組織に加盟させ、その加盟者がさらに他の者を勧誘するというように
     ピラミッド式に販売組織を拡大して商品などの販売を行う商法です。化粧品、健康食品、アクセサリー、
     浄水器など多くの商品があります。

     現在は特定商取引法で連鎖販売取引として、法的規制がされています。その内容は、広告の規制、書
     面の交付義務、20日間のクーリングオフ、勧誘に関する禁止行為などですが、指定商品や勧誘方法
     などの制限はありません。

     連鎖販売取引とは、@物品の再販売、委託販売、紹介販売、同種役務の提供、役務提供のあっせん
     の事業であること A特定負担を伴う組織加入契約をすること B特定利益が得られるといって勧誘す
     るものであること 
     という要件を具備しているものをいいます。
                                                          Q&A目次に戻る
Q17 デート(恋人)商法とは?
     携帯電話などの「出会い系」などで知り合った異性から、デートに誘われ、イベント会場でアクセサリー
     や洋服などの契約をさせられてしまう商法です。
     恋愛感情を巧みに利用し、契約へ誘導します。一度買ってしまうと、次々と商品をせがまれることが多
     く、ローンも高額になってしまいます。
                                                          Q&A目次に戻る
Q18 霊感・霊視商法とは?
     「何々のたたり」とか「先祖の因縁」など宗教上または超自然現象などにより、何らかの害悪が生じると
     して相手を困惑させて、献金や物品の代金という名目で金銭を支払わせる商法です。

     「詐欺」「強迫」などの証明が難しく、民法上の不法行為として賠償請求という方法で対応するケースが
     多いようです。
                                                          Q&A目次に戻る
Q19 次々販売とは?
     一人の消費者に対して、勧誘を断れないのをいいことに、次々と多数の契約を結ばせる販売方法で
     す。
     例えば、屋根の改修に始まり、外壁工事、浴槽の取替え、太陽熱温水器の設置、台所の改修など、
     いわれるままに契約してしまったり、宝石や布団を1年に何回も購入してしまったりした場合です。
                                                          Q&A目次に戻る
Q20 見本工事商法(モデル工事商法)とは?
     住宅関連の訪問販売で、「モデル住宅として、特別に値引きする」等と言って、有利な契約と思わせる
     販売方法ですが、実は他と比べても安くなかったというものです。

     外壁の張替えや塗装、屋根の補修、門や塀の改良、テラスやベランダ・カーポートなどの設置などは、
     特定商取引法の指定役務とされています。
     ですから、クーリングオフの対象となりますし、不当な二重価格による勧誘があれば、不実告知として
     消費者契約法による取消しもできます。
                                                          Q&A目次に戻る
Q21 二次被害とは?
     過去に電話勧誘販売や訪問販売で契約した人が、「さらに費用がかかる」「取り替える必要がある」など
     と、巧妙に勧誘される被害を受けることがあります。

     資格講座や別荘地、太陽熱温水器などの契約者が狙われることが多く、名簿が類似業者に回されてい
     るようです。さらにその名簿から名前を抹消してあげるといって、だます業者もいます。
                                                          Q&A目次に戻る
Q22 就職商法とは?
     求人を口実にして会社に呼び出し、就職したいという気持ちにつけ込んで、商品を売りつけるものです。
     販売目的を告げられて出向いたわけではありませんので、アポイントメント・セールスとして特定商取引
     法の訪問販売の規定の適用が考えられます。
                                                          Q&A目次に戻る
Q23 展示会商法とは?
     絵画展とか着物展というチラシや案内につられて会場にいくと、結局は高額な絵画や着物を売りつけら
     れるという商法です。

     展示会商法のほとんどは、見るだけのつもりで商品を購入する気がないのに、おびき出されており、特
     定商取引法の対象になります。したがってクーリングオフが可能です。
     また、消費者契約法による取消しや民法による無効、取消しなどの可能性があります。
                                                          Q&A目次に戻る

<クーリングオフの基礎知識>
Q24 クーリングオフとは?
 A: クーリングオフ制度とは、一定期間内に書面で通知することにより、契約を無条件に解除できる制度
    です。理由もいらず、業者の同意も不要で、一方的にできるものです。
    だからといって、何でも、いつでもできるわけではありません。例えば、自分からお店に行って買った
    場合や通信販売などはクーリングオフできません。 (できないケースとは、Q6参照)
                                                          Q&A目次に戻る
Q25 クーリングオフの効果とは?
 A: クーリングオフの効果は、通知を発信したときに生じます。
    その効果は、
     @その契約は無かったことになる。
     A代金や頭金、申込金などは全額返金される。
     B商品を受け取っている場合は、その引き取り費用は業者の負担になる。
     C違約金や損害賠償金などを支払う必要はない。
     ということです。
                                                          Q&A目次に戻る
Q26 クーリングオフのやり方は?
 A:  クーリングオフは、一定の期間内に書面でする必要があります。
     つまり、「クーリングオフする」という意思表示をした日付が重要になりますので、必ず「内容証明郵便」
     で出して下さい。
     内容証明なら確実な証拠が残り、業者から「受け取っていない」などのいい逃れを防止できるからです。
                                                          Q&A目次に戻る
Q27 クーリングオフ対象商品は?
 A: 政令で指定された商品、権利、役務・サービスが対象となります。
    指定商品ならば、中古品、注文品、輸入品でもクーリングオフ適用となります。
    具体的には、こちらです。
                                                          Q&A目次に戻る
Q28 クーリングオフ適用取引と期間は?
 A: 取引の種類によって期間が異なります。
    詳しくは、こちらです。
                                                          Q&A目次に戻る
Q29 クーリングオフができないケースとは?
 A: クーリングオフできないケースとは、
     @クーリングオフ期間が過ぎてしまった場合
     A商品、権利、役務が指定商品でない場合
     B健康食品、化粧品および履物などの消耗品を使用したり、一部を消費した場合(ただし、ケースに
       よっては、できる場合もあります。)
     C購入者がセールスマンを自宅などに呼び寄せて契約、購入した場合
     D購入者が自ら、販売業者まで出向いて契約、購入した場合
     E通信販売で購入した場合
     F代金の総額が、3000円未満の場合
     G個人でなく、「事業者」として契約した場合
     などです。

     上記に該当し、クーリングオフができなくても、業者の悪質な行為や書面の不備などがあれば、クーリン
     グオフや契約の取消しなどができる場合がありますので、あきらめないで下さい。
                                                          Q&A目次に戻る
Q30 契約の際に交付する書面に記載すべき事項とは?
 A:  以下のとおりです。
     <絶対的な記載事項>
      @販売価格
      A代金の支払時期および方法
      B商品の引渡時期
      Cクーリングオフの告知
      D事業者の氏名または名称、住所および電話番号、法人にあっては代表者氏名
      E契約の申込みまたは締結を担当した販売員の氏名
      F契約の申込みまたは締結の年月日
      G商品名および商品の商標または製造者名
      H商品の型式または種類
      I商品の数量
     <任意的な記載事項>
      J商品に隠れた瑕疵がある場合の販売業者の責任について定めがあるときはその内容
      K契約の解除に関する定めがあるときはその内容
      L JK以外の特約があるときはその内容
                                                          Q&A目次に戻る

<クーリングオフ事例>
1. クーリングオフ隠しとは?
   A: 特定商取引法で定めるクーリングオフは書面を受領した日から起算して、何日間と決められていま
      す。ですから、クーリングオフに関する書面をもらっていない場合はもちろんのこと、その期間内であ
      れば無条件で契約解除ができます。

      しかし、それを逃れるためにクーリングオフの告知欄に名刺を貼り付けたり、重ねて文字を書いたり、
      ×印をつけたりして、いわゆる「クーリングオフ隠し」「クーリングオフ逃れ」といわれる手口が使われる
      ことがあります。

      このような場合には、クーリングオフ制度が消費者に正しく告知されなかった判断でき、期間経過後で
      もクーリングオフできることになります。
                                                          Q&A目次に戻る
2. 口頭でのクーリングオフ申し出は、有効か?
    電話でクーリングオフの申し出をして了解を得たのに、期限が過ぎてから「クーリングオフはできない」と
    いわれたという事例です。

   A: 特定商取引法の規定では、「書面により、申込みの撤回等ができる」と定められています。
      しかし、判例では書面と同等の明確な証拠がある場合に、口頭での解約申し出でもクーリングオフが
      認められた事例があります。
      ただし、解約申し出の立証は消費者がしなければならず、大変です。
      やはり、後日証拠となる書面でするのが、間違いないということになります。
                                                          Q&A目次に戻る
3. 訪問販売で買った消耗品のクーリングオフはできるのか?
    訪問販売で買った化粧品を使用してしまったので、クーリングオフできないと言われたという事例です。

   A: 特定商取引法では、いわゆる消耗品(健康食品、化粧品、避妊具、履物、反物など)について、使用
      または消費した場合には、その部分についてクーリングオフできないとされています。
      どんな状態が「使用又は消費」にあたるのかは、商品ごとに個別の状態で判断することになります。
      
      また、業者は消耗品についてこの取扱をする場合には、消費者に交付する書面にその旨を告知して
      おかねばなりません。ですから、消耗品についてその旨の告知がなければ、消耗品を使用又は消費
      しても、他の商品と同様、クーリングオフができ、代金を支払う必要はありません。
                                                          Q&A目次に戻る
4. 訪問販売で買った布団を、3日も使ったがクーリングオフはできるのか?
    訪問販売で高級布団を買って、3日も使用し汚れたものでもクーリングオフができるのかという事例です。
 
   A: 訪問販売で指定商品である布団を購入しているわけですから、クーリングオフの対象です。
      クーリングオフは理由も要らず、無条件で行使でき、販売業者は損害賠償または違約金の請求が
      できず、たとえ使用して汚れがついたとしても使用損料などを支払う必要もありません。
                                                          Q&A目次に戻る
5. 消費者に不利なクーリングオフの特約は有効か?
    訪問販売で鍋のセット商品を買って一つ使用してしまったが、契約書に「セット商品なので、一部でも
    使用したら全部返品できません。」と書かれている。本当に解約はできないのかという事例です。

   A: 鍋や婦人下着などは、化粧品などの消耗品とは違い、使用してもクーリングオフできますし、使用料
      などを支払う必要もありません。
      また、特定商取引法では、法律上のクーリングオフの規定に反するような「特約で消費者に不利な
      もの」は、無効とすると定めています。
      ですから、この場合、使用したものも含めて、すべてクーリングオフできます。
                                                          Q&A目次に戻る
6. 業者からの電話で日時を約束して、自宅で契約した場合、クーリングオフできるか?
    業者から話を聞いてもらいたい旨の電話があり、訪問日時を約束して自宅に来てもらった場合にした
    契約は、クーリングオフできるのかという事例です。

   A: 特定商取引法には、自宅で指定商品の契約を結んだ場合でも、クーリングオフ適用外となる規定
      があります。
      例えば、百貨店の外商の人を自宅に呼んだり、広告を見て買いたくなり、「店に行く時間がないから、
      家に持ってきてもらって、選びたい」などという場合は、いくら自宅で契約したからといっても、クーリン
      グオフはできません。

      しかし、商品について単に問い合せや資料の請求をした際に、業者から訪問して説明したいと言わ
      れ、消費者が訪問を承諾したという場合には、消費者から要請したわけではなく、クーリングオフが
      できます。
                                                          Q&A目次に戻る
7. 訪問販売で10日前に食器を買ったが、名刺とパンフしかもらっていないけど・・・・
    訪問販売で食器を買ったけど、解約したい。しかし10日経ってしまった。業者から受け取ったのは名刺
    と商品のパンフレットだけという事例です。

   A: 訪問販売は特定商取引法で、契約の申込みを受けたり契約を締結した場合には、直ちに申込みまた
      は契約の内容を明らかにした書面を消費者に交付することが義務付けられています。

      クーリングオフはこの書面を受領した日から起算して、8日以内となっています。したがってこの書面
      を交付されていない場合には、契約日から8日以上経過していても、クーリングオフができます。
      ただし、日時が経つほど、契約書類が散逸したり、販売店の行方不明など事実上の困難が出てき
      ます。
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8. アポイントメントセールスでダイヤを買い、クレジット契約した。一ヶ月経ってしまったが・・・
   クレジット契約して契約書の控えは渡されたが、商品欄には「ダイヤモンドリング」としか書かれていないし、
   鑑定書も保証書ももらっていないまま一ヶ月経ってしまったが、解約したいという事例です。

   A: アポイントメントセールスなので、特定商取引法の適用を受けます。交付する書面の記載事項の一つ
      には「商品名および商品の商標または製造者名、商品の型式または種類、商品の数量」というのが
      あります。

      渡された契約書の控えの「ダイヤモンドリング」は商品名ですが、商品の種類として当該商品を特定
      するための事項が記載されていません。つまり、カラット数やダイヤの品質、リングの材質などについ
      て何の記載もないということであり、法定の書面を渡されたとはいえないことになります。
      したがって、書面不備により、いまでもクーリングオフできることになります。
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9. 次々販売で1年に4回も訪問販売で契約したが、クーリングオフできるのか?
    訪問販売で断りきれずに、同じ業者で1年に4回も家の修理、改修をしてしまったが、こういう場合には
    クーリングオフが適用にならなくなるのかという事例です。

   A: 特定商取引法の適用除外の場合の一つとして、「販売業者がその営業所以外の場所において、
      売買契約の申込みを受けたり、契約を締結することが通例であり、かつ、通常購入者の利益を損
      なうおそれがないと認められる取引の態様で政令で定めるものに該当する訪問販売」があります。

      具体的には、
       @店舗販売業者の定期的な御用聞き販売
       A店舗販売業者の過去1年間に一度以上取引があった顧客に対する訪問販売
       B無店舗販売業者の過去1年間に2回以上の取引がある継続的取引関係にある顧客に対する
         訪問販売
       C事業所の管理者の書面による承認を得て行う職場訪問販売
       の四つを政令で定めています。

       上記のような訪問販売は特定商取引法の適用がないということです。
       
      しかし、このケースのような次々販売は日常生活の中で支障なく定着しているとはいえませんし、
      購入者の利益を損なうおそれがないと認められるわけでもありません。
      したがって、上記の趣旨からみて、クーリングオフの適用が可能と思われます。
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10. 契約後9日目にハガキが着いたので、クーリングオフできないと言われたが・・・・
     契約後7日目にクーリングオフの通知を出したが、業者から「9日目に着いたので解約できない」と
     言われたという事例です。

  A: クーリングオフは、「申込みの撤回等は当該申込みの撤回等に係る書面を発した時に、その効力を
     生じる」としています。
     ですから、このケースの場合は、クーリングオフできます。

     クーリングオフは、いつ書面を発信したかがポイントであり、その証拠は主に郵便局の消印です。
     ですから、ポストに投函しても時間によっては翌日の消印になってしまったり、消印が不鮮明で読め
     ないということもあり得ます。

     また、ハガキで出して業者から「着いていない」と言われたり、封書で出しても「中身がなかった」と言わ
     れたりします。
     ですから、一番確実なのは配達証明付内容証明郵便です。
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11. マルチ商法で買わされた健康食品を一部食べてしまったが、クーリングオフできるのか?
     マルチ商法で買わされた健康食品を一部食べてしまったが、クーリングオフで全額返金されるのか
     という事例です。

  A: マルチ商法は連鎖販売取引として、20日間のクーリングオフ期間があります。そして訪問販売の場合
     は化粧品や健康食品などの消耗品として政令で指定された商品を使用したり、消費した場合はクー
     リングオフができませんが、連鎖販売取引の場合にはクーリングオフができます。

     この場合、消費者は残りの商品を返品すればよく、業者は消費者に返金する代金の額から、商品の
     損料を差し引くことはできません。
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<中途解約事例>
1. エステの中途解約は?
  A:特定商取引法では、エステティクサロン、語学教室、家庭教師、学習塾、結婚相手紹介サービス、パソ
    コン教室を「特定継続的役務提供」と呼んでいます。
    契約金額が5万円を超え、一定の期間を超える継続性をもつ契約について、クーリングオフや中途解約
    制度を定めています。

    クーリングオフ期間を過ぎていても、サービス提供が終わるまでの間は、受けたサービス料金に一定の
    解約料を加えた金額を支払えば、自由に中途解約ができます。 (詳しくは、こちらです)
    また、勧誘の際や広告などに、不実告知があったり、断定的判断の提供があれば消費者契約法による
    取消しができる場合もあります。
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2. 家庭教師の中途解約と関連教材の解約は?
  A:家庭教師は特定商取引法で、特定継続的役務提供と呼ばれ中途解約制度が適用されます。しかし、
    それに付随して高額な教材の販売がなされるケースが多くあります。

    特定商取引法では政令で指定された商品を関連商品と定め、クーリングオフ、中途解約を認めてい
    ます。
    (例えば、エステ・・・健康食品、化粧品、下着など。  家庭教師・・・書籍、カセットテープ、ビデオテープ、
     CDなど)
    ただし、関連商品となるのは特定継続的役務の提供に際し、消費者が購入する必要のある商品をいい
    ますので、役務と商品の関連性が薄いものは該当しません。

    ですから家庭教師の契約を中途解約した場合には、教材セットも解約ができます。そして教材セットは
    返品し、通常の使用料に相当する額を解約料として支払います。 
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3. 結婚相手紹介サービスの中途解約は?
  A:これは、継続的に相手を紹介するという意味で、継続的役務の提供にあたり、特定商取引法の対象
    です。
    H16年1月からは無条件の中途解約が認められるようになり、一定の解約手数料(上限が決められて
    いる。)を支払えば中途解約できます。 (詳しくは、こちらです)
    もちろん、不実告知や断定的判断の提供などがあれば消費者契約法での取消しができます。
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4. 語学教室を中途解約したら、返金額が少なかったが・・・・
    中途解約はできたが、返金額が少なかった。業者は契約書の清算条項に基づく返金額だという事例
    です。

  A:語学教室は特定継続的役務として特定商取引法の適用を受け、中途解約も自由にできます。
    その際には、利用済のサービス料のほかに、解約料が法律で定められており、これを超える解約料
    などの定めは無効とされています。 (詳しくは、こちらです)

    ですから、業者の契約書に解約料の定めがあっても、特定商取引法の定めに反するものは無効と
    なります。
    また、業者の定めた清算方式が契約のサービスの内容と対価の関係とは別の不合理なものとなって
    いる場合で、その内容が業者に一方的に有利になっている場合には、無効となる可能性があります。
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<消費者トラブル事例>
1. 電話勧誘に「結構です」と答えたら・・・・
     電話で商品の購入を勧められたが、「不要」のつもりで「結構です」と答えたら、商品が送られ支払を請
     求されたという事例です。

  A: 「結構です」というあいまいな返事では、契約は成立していませんから支払義務はありません。

     一般的に契約の成立のためには、相手と商品内容、価格、支払方法など契約の主要な事項について、
     お互いの意思表示が合致する(合意する)ことが必要です。
     一般には、電話のみで契約の内容についての必要な情報を提供し、消費者が正確に理解して契約の
     意思表示をすることは、難しいことが多いでしょう。

     また、「結構です」という言葉は契約を申し込む意思で発したものではないので、契約は不成立です。
     クーリングオフ、民法や消費者契約法による取消しなどが考えられます。
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2. 未成年者がした契約は?
     未成年の子供が、何十万もする商品の購入契約をしてしまったが、取り消せるかという事例です。

  A: 民法で、法定代理人の同意のない未成年者の契約は取り消すことができ、取り消すと初めから無効
     だったことになります。しかし、これには一定の制限があります。

     未成年でも結婚している場合や親から許された営業に関しての場合や親が目的を定めて処分を許した
     財産をその目的の範囲内で処分する契約、目的を定めないで処分を許した財産(小遣いなど)で対価を
     払える契約などは取消しができません。

     何十万円もする商品は、小遣いで払うという範囲を超えており、取消しできると考えられます。
     また、商品の一部を消費してしまった場合でも、残りを返還すればよく、使用分について賠償する必要
     はないと考えられます。
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3. 成人しているとウソを言って契約した場合は?
     本当は未成年なのに、本人が成人しているとウソをついて契約した場合でも、取消しができるかという
     事例です。

  A: この場合、本人が成人していると積極的に偽った場合には、取消しができません。(未成年者の詐術と
     いいます)
     しかし、本人が自主的にではなくセールスマンに言われて契約書上の年令を偽るケースがあります。
     例えば、クレジット利用のために年令を偽るように指示するケースです。このような場合には、本人の
     意思ではなく、セールスマンは未成年者であることを承知しているわけですから、「詐術」ではないと
     されます。
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4. 強引に勧誘され、困ってしまい新聞購読の契約をしたが・・・・
     「3ヶ月だけでいいから・・」と強引に、しつこく勧誘され断っても帰らず困惑して契約してしまったという
     事例です。

  A: 新聞は特定商取引法の指定商品ですから、クーリングオフができます。
     また、8日間を過ぎてしまっても、購読契約の書面が渡されていなかったり、記載の不備、偽り等があ
     ればクーリングオフができます。

     さらに、このケースの場合、消費者契約法でいう不退去により困惑して契約した場合にあたり、取消し
     ができます。
     販売店が勧誘専門の会社の拡張員に委託して勧誘させている場合が多いようですが、その場合でも
     「販売店は知らない」というわけにはいかず、取消しができます。
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5. 「絶対儲かる」といわれ、商品先物取引を始めたが・・・・
     「今なら、小豆での資産運用が絶対儲かる・・・」と言われ、取引を始めたが、どんどん資金をつぎ込む
     羽目になったという事例です。

  A: 商品先物取引とは、工業品や農産物などの商品について先物の売買を取引所で行い、差金決済で
     資産運用する一種の投機ですので、当然損をするリスクもあります。

     しかし、勧誘に際に「絶対に儲かる」「銀行預金よりもいい」などという説明は、消費者契約法の断定的
     な判断の提供や重要事項の不実告知にあたります。
     また、不利益事実の不告知にあたるケースもあり、いずれも取消しができます。
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6. 「元本割れしない」と言われた外貨預金が元本割れしてしまったが・・・・
     金融機関から、国内よりも金利が高く、元本保証があると言われ、外貨預金をしたが数ヵ月後に元本
     割れしてしまったという事例です。

  A: 外貨預金には為替リスクがあり、確定利率で元本保証はあっても、為替変動のために損失を被る危険
     があります。解約したときの為替の状況によっては、元本割れの危険があるのです。
     また、預けた金融機関が破綻した場合には、元本さえ戻らないリスクもあります。

     預貯金などの金融商品は、郵便貯金以外は金融商品販売法が適用されます。この法律では、元本欠
     損のおそれの有無およびその指標を説明すべき義務があり、説明義務違反があるときは元本欠損部
     分については、当然に損害賠償責任があると定めています。

     これにより、勧誘の際に為替リスクなどの元本欠損のおそれや運用会社の倒産などの説明をしていな
     い場合には、損害賠償ができます。
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7. パンフレットには、元本保証と記載されていたのに・・・・
     金融商品のパンフレットには、元本保証と記載されているのに、1年後に解約したら元本割れしたという
     事例です。

  A: 金融商品の場合、セールスマンの勧誘や説明を受けて契約することが多いのですが、最近ではインター
     ネットなどによる契約もでてきています。
     消費者契約法では、「勧誘の際に」と定めていますが、パンフレットや広告などの書面を見て、契約した
     場合でも該当するのかが問題となります。

     この場合でも、口頭に限らず、パンフレットや広告などの書面による情報提供も含まれるものと解され、
     パンフレットの記載に「不実告知」や「断定的判断提供」があれば、消費者契約法により取消しができる
     と考えられます。
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8. 会員制のスポーツクラブの会員規約の免責条項は有効か?
     クラブ内の施設に危険な状態(すべりやすい、転倒しやすい等)があり、ケガをしてしまったが会員規約
     を根拠に責任を負わないと言われたという事例です。

  A: 会員規約の中に、例えば「利用に際して、人的・物的事故が起きても、一切責任を負わない」旨の免責
     条項があったとしても、その条項は消費者契約法により無効となります。
     つまり、民法では事業者の不法行為により消費者に生じた損害を賠償する規定がありますが、その責
     任の全部を免除する条項は、消費者契約法で無効とされます。

     工作物そのものに問題があったり、危険防止のための適切な措置を怠っていたために事故が起きたと
     いうことであれば、不法行為にもとづく損害賠償請求ができることになります。
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9. 賃貸住宅の退去時に、敷金以上の過大な請求をされたが・・・
    賃貸住宅を退去したところ、管理会社から原状回復のための費用として、過大な請求がきたという事例
    です。

  A: 借主は賃借物を原状に回復して返還する義務を負っています。(原状回復義務)
     しかし、これは借主が設置したり、変更を加えたものを原状に戻すということであり、古くなったものを
     交換するという義務ではありません。

     賃貸契約書で、具体的に借主の負担が明記されている場合は、一定の負担が必要になる場合もあり
     ますが、過剰な負担を強いる条項は消費者契約法により、無効となると考えられます。
     通常使用していて経年変化で汚れたり、古びたりしたものについても借主がリフォーム費用等を全部
     負担する条項は不当条項に当たると思われます。

     なお、近年のトラブル多発により、国土交通省と財団法人不動産適正取引推進機構では「ガイドライン」
     を作成していますので、参考にして交渉してみましょう。
                                                          Q&A目次に戻る

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